暑さと湿度の対策~水キムチ~

あんず夏の薬膳レシピ

これから暑くなる夏に、食べてほしい一品です。
夏に活発になる臓器は心です。
心は心臓の機能のことを指します。
主に体に栄養や潤いを届かせる働きがあります。
加えて日本の夏と言えば蒸し暑さ。多湿になると、脾胃の働きも悪くなる場合があります。暑さと湿度、両方の対策をしてみましょう。

熱中症予防で大切なのは、熱をこもらせすぎないようにすること。
特に高い湿度は脾を傷め、胃腸の不調を引き起こしがちです。さらにクーラーやアイスで体を「冷やして」ばかりいると、さらに胃腸の機能も落ち食欲不振や吐き気下痢などが症状として現れ、夏バテの原因ともなります。
熱と湿の発散には、汗をかいて気化熱で冷やす、利尿により熱を発散する方法があります。

かといって、出してばかりでは血液はドロドロになってしまいます。
ドロドロの血液では巡りが悪くなり、心に負担をかけてしまいます。出した分を質の良いもので補う、それができるのが汁ごと食べる「水キムチ」のレシピです。

 

4人分
きゅうり 2本
びわ   2~3個
にんにく 1かけ
しょうが 1かけ
赤唐辛子 1~2本

~漬け汁~
水  1カップ
砂糖 小さじ1
塩  小さじ1
酢  大さじ4

1.漬け汁を作る。鍋に水以外の材料を入れひと煮立ちさせる。
2.材料を切る。にんにく・生姜は千切り。
きゅうりは一口大、びわは皮をむき二つ割りにし、
種をとったら、薄切りにする。
3.漬け汁を回しかける。2~3時間つける。
4.食べる時は汁ごと食べる。

レシピのポイント!

水キムチは生姜・唐辛子の発汗作用、生姜皮・きゅうりの利尿作用を生かし、余分な湿と熱を体外に放出します。しかし、出すだけでは体液が減っていきます。水キムチのつけ汁は、野菜・果物のビタミン・ミネラル・そしてナトリウム分である塩分、糖分を含んだ汁です。それごと飲むことで、優秀なスポーツドリンクのような働きもしてくれます。酢は水分分不足でドロドロになりがちな血を活血という作用で、スムーズに流してもくれます。

このレシピでは生津(体液を作る)作用のある「びわ」を使用していますが、梨やリンゴなど同じく生津作用のある季節の果物を加えても良いでしょう。大根は消化を促し胃腸の働きを助けてくれますので、お好みで加えても良いでしょう。

生姜・唐辛子は取り過ぎには気をつけてください。
ほてりやのぼせがある場合は唐辛子の使用は控えましょう。

 

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