中医薬膳って何だろう?~②薬膳とは?

中医薬膳の基本

薬膳とは?

このサイトでは、中医薬膳学をもとにした薬膳を提唱しています。まず、中医薬膳って何?の疑問からお答えしていきます。

中医薬膳を支える理論は中医学です。中医学については①中医学とはで説明しました。その中医学を、体を調えることを目的に食事に適用したものが薬膳です。ここでは薬膳(中医薬膳)について説明していきます。

 

薬膳とは

理論に従い、食材や中薬を使って健康の維持や疾病の治療、病気の予防、老化防止に役立てる学問のことを言います。個人の体質や状態に合わせそれぞれの食材が持っている効果・効能を組み合わせながら、目的に応じて改善していくことを目指します。

足りないものは補う、多すぎるものは減らす、滞るものは流す、陰陽を調和させることが大切になります。バランスの崩れた状態からバランスの整った状態、「中庸(ちゅうよう、と言います)」へ導きます。特に、中医学の理論をもとにこれらを行うのが、中医薬膳なのです。そして、中医学の理論と共に食材の効果・効能などを学ぶのが中医薬膳学なのです。

 

よくある質問

「漢方薬や中華料理とは違うのですか?」

 

中医学の理論を基礎に、体の中から作用させるやり方には漢方薬があります。医食同源や薬食同源と言われるように、薬膳の材料と漢方薬の材料では重複するものも多く、お茶・スープ・煎じ薬として考えた場合、そこにラインをひくことは難しいものです。
ただ、薬膳は肉類・魚介類・卵・野菜・穀類・調味料といった一般的な食材も使い、炒め物や煮物、麺類など調理法も豊富で「美味しく食べること」も魅力のひとつになっています。

そして、必ずしも中華料理として調理しなくても、バランスをとることが重要なので、和風・洋風・イタリアンなど、あらゆる料理法に応用できる知識でもあります。またこれらを知ることは、外食時やスーパーやコンビニで買って食べる場合にもメニューを選ぶ判断基準を持つことになります。知っておくと便利な知識です。

まとめ

自然界には「ゆらぎ」が存在します。毎日が同じ天気ではないし、温かさ寒さ、晴れや曇りや雨、時には嵐を繰り返しながら、春夏秋冬という季節が巡り、人は歳を取っていきます。また、人は一人では生きて行けず、あらゆる人間関係の中で子供・大人・妻・夫・生徒・指導者・上司・部下などその時々で、社会的役割を持ちながら生きています。

天気や気候、年齢、環境、役割……人は変化の中でバランスを取りながら生きていかなくてはなりません。あらゆる環境の「ゆらぎ」に対応できる体と心はしなやかです。しかし、うまくいかないこともしばしばあります。

そんな時に、日常の中で体と心を中庸に調えようと働きかける食事が薬膳なのです。

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